研究概要 |
1.個体レベルでの超音波の影響をしるため,ミジンコとヒドラを用い,X線の効果をポジティブ・コントロールとして,以下の研究を行なった。 (1)個体ごとに別容器に飼育し,1日当りの餌量,餌の種類を変えて生長速度を調べた。 (2)両処理後のヒドラとミジンコの生存率,生存日数の線量依存性を調べた。両処理後の生存動態に大きな差がみられた。(3)卵胎生をするミジンコの産仔回数,平均産仔数,生涯あたり総産仔数に対する両処理の影響を調べた。高線量域で当然抑制が起ったが,低線量域ではむしろ増進効果がみられる様で,この点は現在研究中である。(4)ミジンコの発生異常と複眼あたりの個眼数を指標に両処理の影響を調べた。(5)ヒドラの出芽速度に対する影響を調べた。 以上5項目のうち(2)〜(5)については日本放射線影響学会で3題報告した。また(1)については生物学技術研究会で本年3月報告する。上記研究は線量域,処理時期・方法など,更に検討して追究中である。 (6)ヒドラの細胞増殖に対する影響をオートラジオグラフィー法を用いて,現在研究中である。 2.細胞レベルでの超音波の影響をしるため。 (1)培養細胞L5178Yの正常株と放射線感受性株を用いて,両処理後の細胞生残率,分裂能,G_2阻害,細胞内成分への影響などについて,現在研究中である。
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