• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1993 年度 実績報告書

原爆被爆者リンパ球T細胞のHPRT^-変異遺伝子解析

研究課題

研究課題/領域番号 05454610
研究機関大阪大学

研究代表者

加藤 武司  大阪大学, 医学部, 講師 (90028382)

研究分担者 福島 久雄  大阪大学, 医学部, 助手 (70199214)
キーワード原爆被爆者 / 末梢血T細胞 / HPRT^-突然変異 / 多重PCR / RT-PCR / 変異塩基配列の同定 / 突然変異スペクトル
研究概要

原爆被爆によって誘発された体細胞突然変異を詳細に調べるため、被爆者末梢血リンパ球T細胞のHPRT遺伝子変異を、多重PCRとRT-PCRによるcDNAのシーケンシングで解析する。本年度の主要課題は、(i)原爆被爆者および対象者の末梢血よりリンパ球T細胞のHPRT^-突然変異クローンを、それぞれ約50クローン以上収集する、(ii)多重PCRによるHPRT遺伝子エキソン領域バンドの増幅とRT-PCRによるHPRT遺伝子cDNAの回収とシーケンシング手法の確立、である。
[i]HPRT変異細胞のクローンの収集:広島の原爆被爆者で1.6Gy以上の被爆者群25名と、0.005Gy以下の対象群27名より採取した末梢血リンパ球T細胞より、被爆群58、対象群53のHPRT^-突然変異クローン細胞を収集できた。
[ii]多重PCR、RT-PCRによるcDNAの回収とシーケンシング手法の確立:HPRT遺伝子の9ケのエキソン領域バンドを1回のPCR反応で検出する手法が確立でき、前記被爆者群58、対象者群53のHPRT^-変異クローン全てについてエキソン領域の欠失などの有無を調べ、いずれのグループでも約10〜15%のクローンで異常が見られた。RT-PCRによるHPRT遺伝子cDNAの回収とシーケンシング手法も確立でき、一部変異クローンについて突然変異配列が同定でき、ほぼ計画に沿った研究が進展した実験を継続中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Akagi,T.et al.: "Specificity of mutations induced by N-methyl-N-nitrosourea in a cDNA of the hprt gene." Carcinogenesis. 14. 725-729 (1993)

  • [文献書誌] Kimura,H.et al.: "Sequence analysis of X-ray-induced mutations occurring in a cDNA of the human hprt gene integrated into mammalian DNA." Radiation Res.134. 202-208 (1993)

  • [文献書誌] Tehara-Ogawa,H.et al.: "N-acetoxy-N-acetyl-2-aminofluorene-induced mutation spectrum in a human hprt cDNA shuttle vector integrated into mammalian cells" Carcinogenesis. 14. 2245-2250 (1993)

  • [文献書誌] 加藤武司 他: "シャトルベクターを利用した哺乳類体細胞の突然変異スペクトルの解析:“スリップ-誤整合"モデルの検証" 放射線生物研究. 28. 2-13 (1993)

URL: 

公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi