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1994 年度 実績報告書

転写調節因子Rel及びNFkBを介する情報伝達機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 05454642
研究機関東京大学

研究代表者

井上 純一郎  東京大学, 医科学研究所, 助教授 (70176428)

キーワード転写調節因子 / Rel / NFkB / 情報伝達 / 分子生物学
研究概要

研究課題を達成するため、提唱した三つの目的各々に対して以下に記す成果を挙げた。
1.Rel/NFkB活性化因子の探索
(1)活性酸素種の同定
Rel/NFkBの活性化に活性酸素が関与していることが示されているが、数種類ある活性酸素の中でどの分子種が活性化に重要であるかは不明である。共同研究者である京都大学化学研究所大塚雅巳博士が合成した複素環化合物はsuperoxiside(O_2)を特異的に消去する活性を有し、しかもO_2の消去によりH_2O_2を生成しない。この化合物に脂肪酸を付加し細胞膜に取り込まれるように修飾したところ、TNF-αによるRel/NFkBの活性化を抑制した。この結果はRel/NFkBの活性化にO_2が関与していることを強く示唆している。
(2)TNF,IL-1受容体に相互作用する蛋白質の探索
今年度、TNF,IL-1受容体のみならずB細胞抗原であるCD40からのシグナルによりRel/NFkBが活性化されることを見い出した。現在、酵母を用いたツ-ハイブリッドクローニング法によりCD40と相互作用する蛋白質を探索している。同様の方法を用いて米国のグループからCRAFと呼ばれる蛋白質が同定された。そこで本プロジェクトを続行し、新しい蛋白質のクローニングを進める一方、CRAFに相互作用する蛋白質のクローニングを行っている。
2.新しいIkB遺伝子の同定
数種のライブラリーから由来する候補クローンについてそのDNA塩基配列を決定し、既知のIkBとの相同性を検討している。
3.ラット染色体上でのrel/NFkB/IkBの位置
NFkBの位置については昨年度報告した。現在、Fish法でrel,IkBの位置を決定している。その後、これらの遺伝子と腫瘍との関連を調べるつもりである。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Hirai,H.: "Tax protein of human T cell leukemia virus type 1(HTL V-1)binds to the ankyrin motifs of IkB and induces nuclear translocation of NFkB proteins for transcriptional activation" Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 91. 3584-3588 (1994)

  • [文献書誌] Ohtsuka,M.: "Novel zinc chelators which inhibit the binding of HIV-EP1(HIV enhancer binding protein)to NFkB recognition sequences." J.Med.Chem.37. 4267-4269 (1994)

  • [文献書誌] Shiio,Y.: "Epitope tagging" Meth.Enzymol.(in press). (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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