• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1994 年度 実績報告書

絹糸腺における階層的遺伝子制御システム

研究課題

研究課題/領域番号 05454656
研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

鈴木 義昭  岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 教授 (50132733)

研究分担者 小久保 博樹  岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (10270480)
大野 薫  岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (10260035)
上野 孝治  岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助教授 (10143504)
キーワード絹糸腺の分化 / 絹糸腺特異的転写 / 転写因子SGF-1 / Bmfkh / fkh / HNF-3βファミリー / 階層的遺伝子制御システム / ターゲット遺伝子
研究概要

カイコBombyx moriの後部および中部絹糸腺でそれぞれ特異的に転写されるフィブロインおよびセリシン-1遺伝子の、FAおよびSA領域に結合して転写を促進する因子SGF-1を、ラテックス・ビーズを用いて精製し、40kDaおよび41kDaタンパクを検出した。これらのタンパクは、SAオリゴヌクレオチドとのゲルシフト複合体の形成並びにDMSメチル化阻害実験から、SGF-1の機能をもつと同定された。その部分配列の決定からfork head/HNF-3βファミリーに属するタンパクと推定した。cDNAをクローン化して全構造を決定し、3つの保存されたドメインを検出して、上の推定を確定した。同時に、このクローンは、前年度にクローン化して解析に供していたBombyx fork headと同一であることが明らかになった。
SGF-1/Bombyx fork headの発現は、mRNAおよびタンパクともに、胚原基形成直後の前極と後極部分に最初に検出される。ついで、stage20の胚では、前腸と後腸に強い発現が、中腸の前極と後極に弱い発現が、また陥入を終了し、形成途上にある絹糸腺には比較的強い発現があり、stage25の胚では絹糸腺の中部および後部部分に強い発現が検出された。この状況は、SGF-1がセリシン-1とフィブロイン両遺伝子に対して作用する転写促進因子としての性質をもつことと合致している。
前年度以来展開してきた、下唇節/絹糸腺で発現する数種の制御遺伝子間のヒエラルキー解析の一環として、ターゲット同定の試みを続けており、これらの解析を通じて階層システムを明らかにしようとしている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Xu,P.-X.,Fukuta,M.,Takiya,S...Suzuki,Y.: "Promoter of the POU-M1/SGF-3 gene involved in the expression of Bombyx silk genes." J.Biol.Chem.269. 2733-2742 (1994)

  • [文献書誌] Xu,X.,Xu,P.-X.,and Suzuki,Y.: "A maternal homeobox gene,Bombyx caudal,forms both mRNA and protein concentration gradients spanning anteroposterior......" Development. 120. 277-285 (1994)

  • [文献書誌] Suzuki,Y.: "Genes that are involved in Bombyx body plan and silk gene regulation." Int.J.Dev.Biol.38. 231-235 (1994)

  • [文献書誌] Amanai,K.,Suzuki,Y.,and Ohtaki,T.: "Involvement of a maternally transcribed lectin gene in the....." Roux'x Arch.Dev.Biol.203. 397-401 (1994)

  • [文献書誌] Mach,V.,Takiya,F.,Ohno,K.,Suzuki,Y.: "Silk gland factor-1 involved in the regulation of Bombyx sericin-1 gene contains fork head motif" J.Biol.Chem.270(March or April). (1995)

URL: 

公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi