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1994 年度 実績報告書

海洋生物による低沸点臭化物の発生機構とそのオゾン破壊に与える影響

研究課題

研究課題/領域番号 05455008
研究機関福井大学

研究代表者

伊藤 伸哉  福井大学, 工学部, 助教授 (90213066)

キーワードモノハロメタン / 臭化メチル / ヨウ化メチル / 海洋プランクトン / 海洋生物 / オゾン破壊
研究概要

本年度は、昨年度モノハロメタン放出が確認された海洋プランクトンならびに海藻から、それらの放出量とその酵素系について検討を加えた。海洋のプランクトンからは、臭化メチルとヨウ化メチルが放出され、その量はそれぞれ10ng/g湿重量/時、3.5ng/g湿重量/時であった。また海藻からは、ヨウ化メチルのみが放出され、その量は、12ng/g質重量/時であった。これらの放出量は、これまで報告された塩化メチルの放出量の約100倍に相当するものであり、これらの藻類が多量のモノハロメタンを放出していることが確認された。また、これらの藻体から、反応を触媒する酵素の単離・精製を試みた。海藻の酵素は不安定であること、さらに粗抽出液に著量の多糖類を含むことから精製は容易に進まなかった。他方、海洋プランクトンの酵素は、比較的安定であり、同酵素に的を絞り研究を進めた。その結果、完全精製には至らないものの、本酵素のおおよその性質を調べる事ができた。同酵素は、S-アデノシルメチオニンを唯一のメチル供与体とし、臭素イオンとヨウ素イオンに特異的であった。こうした点から、本酵素は新規なハライド:S-アデノシルメチオニンメチル転移酵素であることが判明した。現在、同酵素の完全精製と詳細な諸性質の検討を行っている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 伊藤伸哉,新家勝: "海洋生物が生産する低沸点臭化物の生成機構" バイオサイエンスとインダストリー. 51(8). 23-26 (1993)

  • [文献書誌] N.Itoh and M.Shinya: "Sesonal Evolution of Bromomethanes from Coralline Algae(Corallinaceae)and Iis Ettect on Atmospheric" Marine Chemistry. 45. 95-103 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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