研究課題/領域番号 |
05455016
|
研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
鵜飼 正行 愛媛大学, 工学部, 教授 (10036444)
|
研究分担者 |
清水 徹 愛媛大学, 工学部, 助手 (60196524)
|
キーワード | 磁気リコネクション / フレア現象 / 電磁流体衝撃波 / 異常電気抵抗 / 計算機シミュレーション / グラフィックス / スーパーコンピュータ |
研究概要 |
太陽フレアや磁気圏嵐など宇宙プラズマカタストロフィ現象に対して高速磁気リコネクション機構が基本的に重要である。この問題に対して、外部境界条件によって高速リコネクションが駆動されるとする従来からの定説に対し、申請者は系内部の局所的なプラズマ散逸条件(異常抵抗)との非線形結合によりグローバルな高速リコネクション機構が一種のグロスインスタビリティとして実現しうるという基本概念を提唱してきた。本研究では、申請者独自の理論モデルを用いて高速磁気リコネクション機構の基礎物理を調べた。精度良い電磁流体コードを用いて系統的にシミュレーションを実行し、申請者の理論モデルに基づいて高速磁気リコネクション機構が急激に発展し、その結果有効なエネルギー変換が可能である事を定量的に詳しく調べた。更に、外部境界条件の影響を系統的に調べる事により、高速リコネクション機構は外部要因によって駆動されるのではない事を実証し、従来からの定説は誤りである事を議論した。更に、三次元高速磁気リコネクション機構のシミュレーションを実行し、三次元的電磁流体ショックの構造、磁場や電流システムのトポロジカルな変形、等について定量的に詳しく調べた。これらの計算には数百MBのメモリ領域が必要であり、主に京都大学のスーパーコンピュータを使用した。三次元的に磁力線がちぎれ、プラズモイドが成長する様子を直感的に的確に理解するために、本年度導入した動画処理用ワークステーションシステムを用いて膨大で複雑な計算機出力データを効率よくグラフィックス処理した。また各地の研究者とシミュレーション結果を頻繁に議論することにより、フレアー観測事実も含め、この問題に対する理解を深める事ができた。
|