今年度は本研究の2年度であるが、昨年度に引き続いて、関係文献の収集、分析を継続した。各種研究会への出席、情報関係研究機関の視察・インタビュー等を通して、パソコン通信の現状、問題点等についての把握に努めた。 パソコン通信利用者の利用状況調査については、回答の収集にはかなりの困難が伴い、被調査者を減少せざるをえなかたが、その範囲と数をかなり限定して、ミクロレベルにおけるパソコン通信利用者に対するインテンシブな聞き取り、記述等によって、彼らのパソコン通信利用状況およびその社会的背景をも含めた立体的把握について、資料収集を進めることができた。この点については、可能な限りケースを増やすという意味で、次年度以降も同様な方法で調査を継続してゆくつもりである。他方、それと対比する意味での大手ネットの状況および利用状況については、文献、その他の資料によって把握を進めた。 草の根ネット研究の焦点であるCCN KYOTO・21については、ネットワーク論的視点から分析を行ない、「メディアとコミュニケーションとしてのパソコン通信」という論題で発表を行なった。設備備品費で購入したノートパソコンは、被調査者の調査結果の整理、パソコン通信での利用等必須のものであり、次年度以降も活用するつもりである。
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