研究課題
平成7年2月7日,JR総研日野土木実験所における制振合金レールおよび新幹線用60Kg標準レールに対する各種試験の結果を基に、データ解析が行われた。また、これと平行してコルゲーション試験と制振性向上実験が継続して行われた。1 制振合金レールの振動騒音試験結果とその解析モーターカ-走行試験は、できるだけ車両側の騒音が影響しないように試験レール直前でエンジンを停止させ、約20km/hrの低速走行によるデータ収録を行った。走行回数は20回以上とした。輪軸落下試験は落下高さを20〜60mmとしたので、衝撃荷重は最大約30tonに達した。実走行では約3ton程度である。加振力は100kN以上を目標とし、落下回数は10回以上とした。インパルスハンマー試験については、加振力を増すために2ポンドのハンマーも合わせて用いた。また、実験はレール締結時のみならず、フリービームによる実験も実施した。上記データの解析結果によれば、制振合金レールの特性は予想以上に優れており、60kg標準レールに比べて騒音レベルは5db程度低下するものと考えられる。2 コルゲーション(液状摩耗)については、縦すべりと横すべりを同時に与えることのできる装置を開発し、実験を行った。軟鋼が1000回転でコルゲーションを発生する条件下で、制振合金は6000回転でも発生しなかった。3 制振特性と熱処理条件の関係を調べた結果、200℃から室温までの間を急冷することによって、特性が大幅に改善されることがわかった。また、本合金に形状記憶特性のあることが見いだされた。
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