研究概要 |
1)ヘッドマウントディスプレー(HMD)は重量で1/20軽量化、分解能で5倍となり、使用感を大幅に向上することができた。また、ハーフミラーを利用したため、演算処理されたCG像と実像をオーバーラップした表示が可能となった。2)3次元マウス・ポインタおよび磁気式空間位置検出システムは、複数のアームを並列に稼働・制御し、空間情報の取得や所定位置まで移動が可能なパラレルメカニズムの応用を試み、6本のアームで構成されるプロトタイプを作製、さらに位置検出のための効率の良いアルゴリズムを検討、PC上で実行するためのプログラムを開発した。3)歯牙モデルはレーザースキャン式の3次元デジタライザを用い、模型の解剖学的形態を取り込み、データベースとする計測システムを構築した。4)教育用システムとしてVR技術を広く普及を図る上でコンパクトな仕様が必要であり、PCをベースにしたVRシステムを検討した。5)人工現実感システムの切削実習への応用が可能になった.また模型実習との比較検討では,コンピュータの処理能力の向上や手指感覚へのフィードバックなどが必要であることがわかった.6)1.レーザーによる印象採得をもとに、義歯の人工歯排列位置、床形態、咬合関係、顎堤の条件が変化した場合など、多様な症例に対処可能にした。2.マルチメディア教材作成システムを用い,感染予防および局部床義歯の治療計画に関する教材のCD-ROM化を行い,個別に反復学習ができるよう試みた。これらのデータは人工現実感の3次元画像として教官と同一視野で任意の角度から観察、検討が可能である。7)ME機器により生体の構造や機能をエネルギーとして取り出された画像を用いる画像診断には,五感の内で最も情報収集量の多い視覚を、より客観的に判断できるよう機器の特性の熟知とその適応および画像の読影力が要求され、人工現実感により支援される画像の把握が大いに助けとなることが示唆された。
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