研究課題
抗がん性化合物Varacinの全合成のためのアプローチとして本年度は次の(1)と(2)に示す二つの事項について重点的に検討を行い、Varacinの部分構造となり得る種々の置換基をもつベンゾペンタチエピンの合成に成功した。(1)置換基をもつベンゼンチオールのオルトリチオ化を経るジチオール化ベンゼン環上にメトキシ基やアミノエチル基をもつベンゼンチオールをn-BuLiを用いてオルトリチオ化しこれに単体硫黄を反応させて目的とする置換ベンゼンジチオールを得た。(2)置換ベンゼンジチオールからの置換基をもつベンゾペンタチエピンの合成(1)で合成された、置換基をもつベンゼンジチオールに単体硫黄-液体アンモニアを作用させるか、もしくは塩化チオニルを作用させついで還元する方法により、目的とする置換基をもつベンゾペンタチエピンおよび環状ポリスルフィドを得た。
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