研究分担者 |
出口 健三 日本電子株式会社, 分析機器技術本部, 副主任研究員
藤戸 輝昭 日本電子株式会社, 分析機器技術本部, 第二課長
前川 雅彦 近畿大学, 理工総合研究所, 助手 (70229293)
宗像 恵 近畿大学, 理工学部, 教授 (80090942)
川田 知 東京都立大学, 理学部, 助手 (10211864)
|
研究概要 |
本年度は前年度の成果を受けて^<109>Ag化核固体高分解能NMR観測におけるソフトの開発をおこなった。特に、(1)標準試料(AF,AgCl,AgBr,AgI,Ag_2(CH_3COO)_2,Ag_2SO_4など)を用いて測定条件の設定、化学シフトの標準値の決定をおこない、前年度得られたハード上の成果に加えて単一パルス法での通常測定用の観測パラメータセットを決定してコンピュータに組み込むことができた。(2)次に水素を近接して持つ有機金属錯体を多数合成し、CP-MAS法の最適条件(コンタクトタイム、パルス繰返し時間等)を調べつつスペクトルを測定して化学シフトを決定した。これより以後の通常測定用の観測パラメータセットを決定してコンピュータに組み込むことができた。このようにしてこの検出器とNMR本体のマッチングを前年度以上にスムーズにし、通常測定が問題なくできる^<109>Ag核検出器を得た。そしてこれまでになかった化学シフト範囲表の作製を行い、本NMR法を通常測定手段にまで高めることができた。 なお、本研究成果により得られた検出器は日本電子株式会社より製作され1台が国内の研究機関に納入され、稼働をはじめた。
|