研究概要 |
優れたレーザ特性を持つことが見い出された新しいレーザ結晶カルシウム・ニオビウム・ガリウム・ガ-ネット(CNGG)について新しい光エレクトロニクス応用システムをねらいとして実用性の検討を行った。 新結晶の設計、結晶作成を東北大学金研、レーザ評価を大阪大学工学部、レーザ結晶の製造、加工、評価を日本結晶光学(株)に分担して半導体励起(LD)用の新結晶の評価を行った。 CNGG単結晶はそのdisordered型構造に起因した幅広い吸収帯、蛍光体を持ち、LDアレイ励起高出力レーザに適した優れた材料であることが分かった。CNGGに対する各レーザ活性種の偏析係数は、他のgarnet結晶よりも大きな値を持つことが分かった。結晶はわずかな固溶領域が存在するがCa_3Nb_<1.6875>Ga_<3.1875>O_<12>に調和溶融組成をもち、透明で均質単結晶作成が溶易であることが分かった。他のガ-ネットに比べて融点が1500℃以下でIrるつぼを使用できることが実用上魅力的であった Nd,Tm,Yb,Cr等の不純物添加で作成した結晶について吸収・蛍光特性、レーザ特性を調べた結果、LDアレイ励起高出力レーザに適した優れた材料であることがわかった。 CZ法以外に実用化に必要とされる、添加物均一分布結晶作成を可能にする連続チャージシステムの検討も行い、複合構造化を可能とする選択ドープ結晶作成法の開発も行った。又CZ法大型化結晶作成に必要とされる問題点など、それぞれについて知見を得ることができた。
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