オプトエレクトロニクス・超高速エレクトロニクスのデバイス・集積回路の作製に必要不可欠なIII‐V族化合物半導体ウェーハ中に残留する歪みの二次元分布を、光弾性法を用いて微視的に定量評価する二種類の顕微赤外光弾性装置を試作することを目的し、その一つは一点毎に測定する走査型のもので高感度・高精度を目指し、もう一つは多数点を同時に測定するマルチチャンネル型のもので高速測定を目指して試作した結果を、本年度は以下のように両者の試作結果を比較検討するとともに、実用化を計る上で問題となる点を解明した。 1.平成5年度に試作した走査型顕微赤外光弾性装置と平成6年度に試作を試みているマルチチャンネル型光弾性装置に関して、実用的観点からマン・マシンインターフェイスに関連する制御データ入力プログラム、測定データ出力プログラムを開発するとともに、両装置を用いて種々の化合物半導体ウェーハの残留歪みを定量評価し、両装置の性能比較評価試験を行った。 2.平成5年度から始め、本年度の上記研究計画で得られる研究結果に基づいて、化合物半導体ウェーハの残留歪みを測定するための顕微赤外光弾性装置の実用モデルの設計仕様・性能を公表し、本装置の普及を計るため、関連学会で研究発表するとともに、研究成果報告書としてまとめた。
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