研究課題
本年度は初年度に当たり、走査ビーム型顕微フォトルミネッセンス測定装置の設計・作製と基本性能の確認を行なった。1.既有の試料走査型室温顕微フォトルミネッセンス装置を用いて、本装置の最適の励起レーザービーム径、励起光強度、ビーム入射角、フォトルミネッセンス光選別用干渉フィルターの設計および作製を行なった。2.本年度設備備品装置のレーザースキャナーシステムにつき、超長動作距離にて微小レーザービームを高精度で試料上を走査させるための励起光学系として働かせるため、装置の各構成要素の段階で光学収差、ビーム絞り込み特性、フォトルミネッセンス出力光の蹴られ等を検討した。3.既有のフォトルミネッセンス測定装置との光学的整合を取り励起源としてAr、Kr、YAG、He-Cd、チタン添加サファイヤ、色素の各レーザーにつき、本体との精密光軸調整、迷光の低減化を行なった。4.超長動作距離照射光学系において、当初計画の、最小ビーム径10mum、動作距離80mm、ビーム走査範囲1mm×1mm、以上の基本性能に対し、ArおよびKrレーザーについては、所定の最小ビーム径、動作距離、1次元方向ビーム走査範囲が確認された。5.素性の良くわかっているSi、GaAs結晶の室温における顕微フォトルミネッセンス測定を行なった結果、集光光学系の効率は予想範囲以内であることが確認された。