研究課題/領域番号 |
05555012
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 俊一 東北大学, 素材工学研究所, 助教授 (30162431)
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研究分担者 |
佐伯 昭雄 東北電子産業(株), 社長
伊藤 弘昌 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (20006274)
稲場 文男 東北工業大学, 工学部, 教授 (90006213)
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キーワード | レーザー / マニピュレータ / 光トラッピング / ヘテロダイン検出 |
研究概要 |
まず、光トラッピング装置の試作は現在ほぼ完了し、その基本性能については十分な結果が得られている。また、これまで試みられていなかったような金属や酸化物を中心とする新たな物質に対してのトラッピング実験を試みたところ、従来の考えでは説明ができない、新奇な現象を見いだすことができた。その概要は、反射や屈折のみを考慮するのではなく、複素屈折率を基に吸収を考慮する必要があることを実験および数値計算によって明らかにしたことである。 次に、光ヘテロダイン検出系についてもほぼ装置の試作を終えており、従来のような透過光強度のみでなく、光の位相をも同時に計測できるシステムとなっている。今後その動作試験を行う予定になっており、現在のところ予備的ながら十分な性能が得られるものとの感触が得られており、今後の研究の展開に支障はないものと考えられる。 さらに、安定な半導体レーザー光源については、光学的ないし電気的帰還をかけていないにも関わらず、フリーランニング状態で数時間で周波数ドリフトが数MHzという優れた安定性が得られている。さらに、光学的な帰還をかけることによって、周波数幅が数kHz程度の非常に安定な光ヘテロダイン用光源が実現できる物と考えている。この光源を用いることによって、本研究で目指している超精密マニピュレータの基礎的が確立されるものと期待される。
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