研究課題/領域番号 |
05555026
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
中山 恒義 北海道大学, 工学部, 教授 (80002236)
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研究分担者 |
覚間 誠一 北海道大学, 工学部, 助手 (90204338)
水野 誠司 北海道大学, 工学部, 助手 (90222322)
高野 元宏 株式会社CSK, AIUNIX研究所, 研究員
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キーワード | 並列処理 / 高速アルゴリズム / スーパー・コンピュータ / 大規模行列 |
研究概要 |
本研究は、106*106を越える超大規模行列の固有値解析を可能とする新しいアルゴリズムを開発し、そのアルゴリズムが様々な分野に対応できるようにパッケージ化することを目的とする。新しい固有値解析アルゴリズムをパッケージ化するに当たって直面するいくつかの問題点を解決し、実際的なプログラムの作成を行った。具体的には以下の様な手順により遂行された。 1 固有値密度関数を求めるアルゴリズムにおいて、強制振動時間tは密度関数の解像度を決める重要なパラメータである。パッケージ・プログラムでは、ユーザーが要求する解像度に合わせ、パラメータである。パッケージ・プログラムでは。ユーザーが要求する解像度に合わせ、パラメータtを自動的に調整し、計算を実行するようにプログラムをデザインし、実際のコーディンを行った。 2 固有値・固有ベクトルを求めるアルゴリズムにおいて、強制振動時間tと繰り返し回数pは、計算された固有値・固有ベクトルの精度と密接に関係している。本パッケージ・プログラムでは、ユーザーが精度を指定すると、最も短いCPU時間で要求された精度の計算結果を与えるtとpの組を自動的に見つけ、これに基づいて計算が行われた。(t,p)の決定方法については、平成5年度の研究において既にその基本的部分は完成しており、平成6年度にはこれをもとにプログラム・コーディングを行った。この様な自動化を行うことで、ユーザーは本アルゴリズムの原理を理解すること無しにパッケージを利用することができた。 3 超大規模行列を扱うパッケージ・プログラムの場合、メモリーの制約上、対象とする行列の全容礎を引き数として受け取ることができない。そのため、行列全体の中の非零要素のみをパッケージ・プログラムに入力すれば、固有値解析計算が遂行されるようにしなければならない。このユーザー・インターフェイス部分に対する基本的な考え方も、平成5年度において既に研究されている。本年度は、この考え方を基に具体的プログラムを作成した。
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