| 研究概要 |
宇宙構造物やドーム構造物をはじめとして柔軟な構造物が多数製作されるようになってきている.このような構造物は外力の作用により大きな変形を伴うので,力学的な信頼性を確保するためには,その変形状態やひずみ分布を的確に把握する必要があるが,大変形する物体の計測はひずみゲージなどによる接触式の方法では困難である.こそで,本研究では,画像処置技術を援用した知的リモートセンシング手法の開発を目指して以下のような研究を行った.
すなわち,昨年度に構築した画像解析システムに加えて,試験体にランダムに点を描き,その変形前後の画像からパターンマッチングによって,変形量を画像解析するアルゴリズムの開発を行った。さらに、本手法を,引張り荷重を受けたフィルム状の試験片を局所加熱した際の,しわの発生挙動の解明に適用した.その結果,画像解析により,有限要素法による解析結果とほぼ一致した変位・ひずみ分布が得られること,および,しわの発生には,材料の応力-ひずみ関係の温度依存性ならびに最小主応力の値が大きく関与していることを明らかにした.
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