研究課題/領域番号 |
05555038
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中島 尚正 東京大学, 工学部, 教授 (00011073)
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研究分担者 |
山田 孝弘 (株)アイシン, コスモス研究所研究開発部, 研究員
村上 存 東京大学, 工学部, 助教授 (20212251)
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キーワード | マイクロマシン / 光造形法 / 可動部 / 圧電アクチュエータ / 異方性 / モデル化手法 / FEM / 微細加工法 |
研究概要 |
1.はじめに:本研究の目的は、光造形法の加工分解能を高めることにより、マイクロマシン製作に利用し得る微細加工法とすることであり、本年度は以下の2.〜4.の項目について成果を得た。 2.光造形法によって可動部を持つ機構を製作することができることを確かめるため、ヒンジやベアリングを持つ微細な機構を試作し、手動で動かすことによって動作を確認した。また機械構造の耐久試験を行ったところ、最大ひずみが2%以下の場合には1万回以上の繰り返し変形に耐えることを確認し、光造形法で作製された微細な機械構造の実用性を示した。 2.光造形法で作製された立体的な機械構造を駆動する方法として、圧電アクチュエータを組み込んだ基板の上に構造物を作製する方法を提案した。またこの方法で動作するグリッパ状の機械構造を試作し、その動作を確認することによって、この駆動方法の実用性を示した。 4.光造形法で作られた構造を構成する光硬化性樹脂固形物の異方的な材料特性を、非実験的に予想するモデル化手法を提案した。あわせて実験を行い、本モデル化手法を用いて求めた数値と比較したところ、異方性の大きさを示すパラメータである動的弾性率の方向依存成分を誤差8%以下で予測することができた。また本モデル化手法を実際にFEMに組み込み、実際的な手法として用いられるものであることを示した。
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