研究課題/領域番号 |
05555044
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
片岡 俊彦 大阪大学, 工学部, 教授 (50029328)
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研究分担者 |
山内 和人 大阪大学, 工学部, 助教授 (10174575)
遠藤 勝義 大阪大学, 工学部, 助教授 (90152008)
森 勇藏 大阪大学, 工学部, 教授 (00029125)
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キーワード | 走査型近接場光学顕微鏡 / 境界要素法 / ラテックス球プローブ / 高空間分解能 |
研究概要 |
本研究では、ナノメーターオーダの空間分解能を有する走査型近接場光学顕微鏡(SNOM)の開発、及び近接場での現象解明を目的として、顕微鏡のプローブタイプの選定と装置の設計・製作を行った。また、SNOMに用いるためのプローブを開発し試料の表面形状測定を行った。更に、境界要素法を用いてプローブ周辺の近接場及びファーフィールドにおける電場強度分布などを解析した。以下に本年度の成果を示す。 (1)標準試料の測定からラテックス球プローブの場合に縦分解能2nm以下、横分解能10nm以下を得た。また、試料の屈折率がプローブよりも低い場合により高い空間分解能が得られることがわかった。しかし選択したラテックス球の表面形状が、空間分解能に影響することも明らかとなり、高屈折率で形状に再現性のある安定なプローブ開発が望まれる。 (2)(1)の結果を受けて、コア入り石英ロッドやビオデン膜を用いた形状再現性の良いプローブ製作を試みたが、理想的な形状が得られなかったり、プローブ周辺の散乱が問題となり成功しなかった。 (3)境界要素法を用いて、プローブ周辺及びファーフィールドにおける電場強度分布を計算した。このうち、ラテックス球表面の微小突起を考慮したモデルの計算では、その突起への電場の集中やプローブ内での光の共振が再現され、実験結果の理解が深まった。 (4)コア入り石英ロッドから作製した鋭いプローブの先端にAuを付着させ、金属プローブの可能性を検討した。このプローブでは、近接場光の距離依存性が強くなり、より特性の良いプローブ作製の可能性が示された。
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