研究概要 |
平成6年度は,平成5年度に構築した3次元カラーPITV(Particle Imaging Thermometry and Velocimetry)システムを垂直浮力噴流の計測に適用し,その有効性を確認した.平成6年度の主な研究成果は以下の通りである. (1)感温液晶粒子の温度応答特性の評価: 温度・速度のセンサーとして用いられる感温液晶粒子の温度に対する応答特性を,数値シミュレーションにより評価した.温度のステップ応答性,周波数応答性および熱慣性応答性などを定量的に予測した. (2)3次元カラーPITVシステムの垂直浮力噴流への適用: 3次元から-PITVシステムを有効性を確認するため,まず,温度制御された可視化実験装置を構成した.同時に,可視化実験装置に3次元カメラ校正装置を組み込み測定の自動化を図った.ついで,垂直浮力噴流の自己保存領域の温度と速度の同時計測にシステムを適用した.自己保存領域における3次元の平均温度および平均速度が従来の計測結果とよく一致することを確認した.なお,速度計測の不確かさは95%信頼性区間でu,v,wにそれぞれ±6.2,±4.5m/sで,温度計測のそれは±0.12℃である.以上,本計測手法が熱流体の3次元温度・速度の同時計測に幅広く適用できることを確かめた.
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