研究課題/領域番号 |
05555058
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
深野 徹 九州大学, 工学部, 教授 (60037968)
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研究分担者 |
木下 歓次郎 ダイキン工業(株), 機械研究所, 主任研究員
古川 明徳 九州大学, 工学部, 教授 (30112410)
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キーワード | ファン騒音 / 貫流ファン / 流体機械 / 騒音 / 相似則 / スクロール |
研究概要 |
空調機の室内機に主として使用されている貫流ファンは、使われる環境からの低騒音であることが強く要求されている。本研究は低騒音貫流ファンの設計法を確立するためになされたもので、設計に必要な幾何学的パラメータと流力特性に加えて、発生騒音との関係を検討し、以下の成果を得た。 1.スクロール形状の影響として(a)ケーシングには最適の広がり角があり、そのとき流力と騒音の両特性とも同時に最適化される、(b)舌部より上流部のケーシング形状は固定渦の位置を支配して動翼効率に影響し、それより下流部ではデイフューザとして機能し、全体性能に影響する、(c)固定渦の位置はファン性能と騒音に影響し、動翼回転中心より遠いほど、舌部に近いほど両特性がよくなる。 2.内部流動様相からの検討結果から、(a)ケーシング側壁の静圧分布がスクロールとデイフューザとの境界で急低下し、スクロール内でゆっくり上昇する、(b)良好なスクロールではこの静圧の急低下量が小さい、(c)騒音と空力の両特性が良好となる場合は、ケーシング内での流れが均一化している。 3.幾何学的に相似な大小二つのファンを用いた相似則に関する調査をした結果、(a)同じファンの場合は羽根車レイノルズ数が臨界値を越えると相似則が成り立つ、その臨界レイノルズ数は1.6×10^4である、(b)騒音と流力の特性は、幾何学的に相似であっても、寸法が異なると、小型ファンの最高効率点までは一般に相似則が成り立つが、それを越えた流量では成り立たなくなる。
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