研究概要 |
現在稼働している無隔膜型衝撃波管高圧部を改造した。高速ニューマチックバルブの作動を従来の型式に比べて安定化する事ができた。また、無隔膜自動制御ガス供給システム、自動排気システムを開発し、作動試験を行った結果順調に機能することを確認した。自動制御ガス供給システムは試料気体供給ラインのバルブの開閉、高圧ガス供給用電磁弁の制御、などから構成されるが、これらのバルブの開閉はバラトロン圧力計からのデジタル信号と連動させて、マイクロコンピュータにより制御される。また自動排気装置は予備排気用のポンプのニューマティックバルブの開閉、主排気用のターボ分子ポンプのニューマティックバルブの開閉等をイオン化真空計、バラトロン圧力計からの信号にしたがってマイクロコンピュータにより制御する装置である。これらに必要なハードウェアの設計と製作、及び必要なソフトウェアの開発を行なった。 これらの改造にともなって、異常事態に対応する制御システムに関するソフトウェアを整備し、装置の性能試験を行い、安全性に関する試験を行なった結果必要な性能を有することを確認した。 新システムの性能評価のため予備的な実験として、エキシマ、レーザー閃光分解法を用いてH2S,COS,C3H8の酸化、熱分解反応速度の測定を行い反応装置としての機能を検証した。自動化によって同一条件下での信号加算が容易となったために、従来の装置では非常に困難であった実験精度の向上を実現することができた。
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