• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1994 年度 実績報告書

盲人用視覚装置の開発

研究課題

研究課題/領域番号 05555075
研究機関岡山大学

研究代表者

田中 豊  岡山大学, 工学部, 教授 (80032944)

研究分担者 藤原 忠男  川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 助教授 (20033251)
宇野 義幸  岡山大学, 工学部, 教授 (20029341)
キーワード盲人用視覚装置 / 電子回路 / メカトロニクス / センサ / 障害物検出 / ニューロコンピュータ / 距離画像検出 / 医工学
研究概要

前方の障害物までの複数の距離と方向を同時にヘッドホンを通してステレオ音響とともに,噴流刺激として認識させることが可能な視覚障害者のための視覚代替器を開発し,実用化試験を行った.併せて,2次元のカラー情景把握のためにビデオ速度で距離画像を得ることのできるカラー距離取得装置を考案するとともに,物体形状を認識させるニューラルネットワークの開発を行った.
この装置の開発と実用試験から得られた結論を要約すると以下のようにまとめられる.
1.カメラ水平走査線方向だけでなく垂直方向の距離をステレオ音響により伝えることが可能である.
2.垂直2方向に対して得た8点(計16点)の距離を入力することで人間の判断以上の速度で物体形状を教示する手段としてニューラルネットワークが有効なことを実証した.
3.人体に素子を接触させることなく,長時間にわたって距離情報を認識させることを可能とするマイクロ噴流を利用した噴流刺激ディスプレイを開発した.噴流刺激がどの程度の認識率を与えるかについてこの方法を実験的に評価し,距離認識手段のみならず,装置の小型軽量を実現し,かつ非接触で距離を伝える方法として音響による方法以上に有効なことを実証した.
4.ビデオ速度で動作するカラー3次元距離取得装置を開発した.この装置の特徴は,カラー映像信号の入力と同時に距離信号を生成する映像信号処理回路を実現し,動的物体の距離画像の観察を可能としたこと,色のある物体について最低でも60%以上の距離取得率を示し,距離誤差は1.8%以下の高精度を実現したことにある.これらの点から判断して,この装置は距離画像計測装置としても十分実用に供し得ると判断される.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 田中 豊: "音響伝達による盲人用視覚補助装置の開発" 日本機械学会論文集(C編). 60巻571号. 1000-1005 (1994)

  • [文献書誌] 田中 豊: "ステレオカメラを用いた高速3次元距離取得装置の開発" 日本機械学会論文集(C編). 60巻573号. 1619-1624 (1994)

  • [文献書誌] Yutaka TANAKA: "Study of Neural Networks for a Visual Substitute" Proc.2nd Japan-France Congress on Mechatronics. Vol.1. 95-98 (1994)

  • [文献書誌] Yutaka TANAKA: "Visual Substitute using Stereo Audible Signal for Blind People" Proc.2nd Japan-France Congress on Mechatronics. Vol.2. 488-491 (1994)

  • [文献書誌] 田中 豊: "噴流刺激を用いた盲人用視覚補助装置の開発" 日本機械学会中国四国支部第33期通常総会講演会講演論文集. No.955-1. (1995)

  • [文献書誌] 田中 豊: "ステレオカメラからのRGB信号を用いた実時間距離取得装置の開発" 日本機械学会中国四国支部第33期通常総会講演会講演論文集. No.955-1. (1995)

URL: 

公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi