研究課題/領域番号 |
05555077
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
猪岡 光 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (20006191)
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研究分担者 |
篠木 藤敏 青森県産業技術開発センター, 所長
黒沢 忠輝 八戸工業高等専門学校, 機械工学科, 助手 (40259792)
池浦 良淳 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (20232168)
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キーワード | 人間機械系 / 人間の把持 / ロボットハンド / 空気圧サーボ / 力制御 / りんご選別 |
研究概要 |
これまでの研究で、人間の物体移動中の把持力制御特性が明らかになった。そこで本年度は、試作したフィンガを用いて空気圧サーボ機構による位置と力制御実験を行い、人間と同様な柔軟な把持動作を、リンゴのハンドリングに対して圧縮性を生かして空気圧サーボにより実現できるかどうか検討した。 空気圧サーボ機構は本質的に力制御に基づいているが、実際にはシリンダに働く摩擦力が大きく、人間のような微妙な把持制御は非常にむずかしいと考えられている。しかしながら、今回大パワーの空気圧サーボ弁を使用した結果、指をすばやく把持対象物に近づけるにはPDによる位置制御、その後の把持力の制御には目標の把持力との誤差の積分値を補償するI制御という最も一般的な制御法でも十分満足の行く結果が得られることがわかった。力制御では、摩擦力を外乱とみなして内側ループでそれを相殺補償するアクティブ・フォース・コントロール法が有効であり、この制御法の採用により摩擦力の影響を軽減することができた。また柔らかいものと硬いものを把持したときの圧力変化速度は両者で大きく異なったので、圧縮性に起因するシリンダ内圧の変化を把持検出信号として利用することができた。これらによって、リンゴに傷を与えないでハンドリングすることが可能となった。 リンゴ糖度測定技術に関してグレーティング固定型分光方式を採用することにより、近赤外線分光器による相関図が屈折糖度計による測定値とほぼ同程度となった。これにより、近赤外線を用いた非破壊検査によるリンゴ糖度計測法が実用的精度まで高められた。
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