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1993 年度 実績報告書

ニューロコンピュータによる工業製品の感覚的な検査システムの実用化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05555079
研究機関東京工業高等専門学校

研究代表者

小坂 敏文  東京工業高等専門学校, 情報工学科, 助教授 (60153524)

研究分担者 新海 孝  アスモ株式会社, 生産技術部
小松 智宏  アスモ株式会社, 生産技術部
山田 伸志  山梨大学, 工学部, 教授
北村 敏也  山梨大学, 工学部, 助手
小林 勝志  東京高専, 機械工学科, 助手 (80239061)
キーワードニューロコンピュータ / ニューラルネットワーク / モータ / 異音 / 自動検査 / 騒音
研究概要

工業製品として自動車用小型モータの自動検査に取り組んだ。モータはその回転音の騒音レベルが大きければ不良というわけではなく、大きくてもモータらしい軽やかな音がすれば良品と判断される。静かでも違和感のある音が混ざっている場合は不良である。このように判断基準が明確でない感覚的な判断をニューロコンピュータを用いることで自動化を目指した。
まず、実際に組立ライン終端で検査を行うことを考慮した、ニューロ検査システムの開発をめざした。システムは小型コンピュータ,ニューロコンピュータソフト,振動ピックアップ,A/Dコンバータ,および検査結果を箱詰め装置に指示するためのI/Oインターフェースより構成される。これらのうち、A/D,I/O,ソフトの開発を行った。ニューロソフトは通常のノイマン型コンピュータでプログラミングし、これには自動的に学習軌道修正を行い、さらに学習データの特徴抽出まで行うようなアイデアを盛り込んだ。メーカ(アスモ(株))では、ラインで熟練者が検査しつつデータ収集できる設備の開発を行った。
そしてデータ収集システムを用いて、小型モータの振動データを大量に収集した。従来はパワースペクトルを収集していたが、今回はキヤ付モータのため回転周期が長く、データ量が膨大になり学習できない。そこで8つのオクターブバンドフィルタの出力(時間領域)の平均値・最大値・変動量・異音発生回数をサンプリングし、必要となるニューロの入力層ユニット数を減らし、学習効率を高くした。
データ収集後、学習させた結果、未学習データの認識において正答率99%以上を達成し、グレイゾーンに属するデータはほとんどないことが確認でき、実用化のめどを立たせることができた。今後、本検査システムは組立ライン終端に組み込まれ、来年度(94年4月)より試験稼動を開始する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 松林勝志: "ニューラルネットワーク情報処理による小型モータの異音原因の自動判定" 1993年度精密工学会秋季大会学術講演会 論文集. 2. PP533-PP534 (1993)

  • [文献書誌] 松林勝志: "ニューラルネットワーク情報処理による小型モータの異音原因の非破壊検査" 日本非破壊検査協会平成5年度秋季大会 講演概要集. PP209-PP212 (1993)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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