研究分担者 |
當摩 照夫 パイオニア(株)総合研究所, 第五研究室, 室長
船場 忠幸 山形大学, 工学部, 助手 (30238654)
市村 勉 山形大学, 工学部, 助教授 (30250947)
大嶋 重利 山形大学, 工学部, 教授 (40124557)
渡部 慶二 山形大学, 工学部, 教授 (50007027)
|
研究概要 |
本年度も本研究の主題に引き続き研究を推進し,3次元光導波路メモリの構成に際し,重要な超高分解能光再生法実用化のための簡便な光再生法であるマルチモードレーザリフレクトモトリ-に関し,信号再生時に全く可動部を必要としない新規な方法で従来の方式より高速高感度な信号処理方式を実現し,当初の目的をほぼ達成するに至った。 1.これまで全く試みられていない多モード半導体レーザを光源とする"多モードレーザのコヒーレンス関数"を理論的に導出して明らかにした方法について,詳細に理論的解析検討を加え,計算機シミュレーションにより,多層反射物体においても,光再生可能なことを明らかにした。 2.理論解析結果に基づいて,マルチモードレーザリフレクトメトリーを発案し,市販の多モード半導体レーザを用いて,スペクトル幅で決まる超高空間分解能9μmの限界でも実験に成功し,世界的に見ても最も優れたデータを達成した。また,SNやダイナミックレンジ向上を目指して研究を重ね,特殊な検出器を使用せずに約44dBのダイナミックレンジを達成し,実用化に向けて有意義な研究成果を得た。 3.マルチモードレーザリフレクトメトリーは,信号を検出する際に分光器を機械的に走査する必要があるが,その際にマルチチャンネル検出器を使用することにより,高速高感度な検出を可能にし,空間分解能に関しても同等以上のものを達成した。 4.上記の方式は信号検出時にスペクトル領域で検出を行い装置の小型化には若干の難点がある為,改良を加え,CCDアレイセンサにて直接に実時間で再生の目途を得,小型再生装置への実用化に一歩前進する研究成果を得た。 5.高密度光導波路メモリ記録の達成の為,ニオブ酸リチウムを用いた光非線形効果を用いた記録再生実験を行った結果,材料に関する更なる検討が必要であることがわかった。 以上の研究成果は論文欄に記載のように公表している。
|