研究課題/領域番号 |
05555134
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
岡 二三生 岐阜大学, 工学部, 教授 (10111923)
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研究分担者 |
橋本 正 (財)大阪土質試験所, 副所長
田中 洋行 運輸省, 港湾技術研究所, 室長
三村 衛 京都大学, 防災研究所, 助教授 (00166109)
中井 照夫 名古屋工業大学, 教授 (00110263)
八嶋 厚 岐阜大学, 工学部, 助教授 (90144394)
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キーワード | サンプラー / 自然粘土 / 不攪乱試料 / 原位置試験 / 室内試験 / 強度 / 鋭敏粘土 / 軟弱粘土 |
研究概要 |
自然軟弱地盤の力学挙動を明らかにするためには、撹乱度の極めて少ない良質な試料を用いた高度な室内試験が必要である。このため、本研究においては、不撹乱試料採取法を確立するため、カナダ国ラバル大学で開発された大口径サンプラーの原理に基づき、ラバル型大口径サンプラーを試作し、鋭敏で軟弱な粘土の採取および室内試験を実施した。 1.まず試作機を改良し、試料の撹乱度のさらなる低下を図った。 2.通常のシンウォールサンプラー、固定ピストン型大口径サンプラー、ラバル型大口径サンプラーのそれぞれを用いて、八郎潟粘土、有明粘土の日本を代表する軟弱粘性土について、乱さない試料を採取した。異なる方法で採取した試料を用いて、土の標準的な強度・変形特性に関わる定数を求めた。これにより、採取方法の違いが強度・変形特性に与える影響を定量的に把握するとともに、ラバル型大口径サンプラーによる採取試料の位置付けを明らかにした。 3.ラバル型大口径サンプラーを用いて採取した大型試料を用いて、多軸試験を実施し、軟弱自然粘土が初期状態から破壊状態に至るまでの過程を、特に破壊時近傍の変形の局所化現象に着目して観察・検討した。 4.3.で得られた実験結果に基づいて、軟弱自然粘土のより高度な力学モデルの構築を図った。 5.経験的に軟弱自然粘土の設計強度定数を使用している実務者のために、従来の原位置試験結果とラバル型サンプラーで得られた試料の室内試験強度との相関を把握しておく必要がある。したがって、原位置において三成分コーン、ベーン試験を同時に実施した。
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