研究課題/領域番号 |
05555140
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
地盤工学
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研究機関 | 明石工業高等専門学校 |
研究代表者 |
澤 孝平 明石工業高等専門学校, 都市システム工学科, 教授 (80026137)
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研究分担者 |
江口 忠臣 明石工業高等専門学校, 都市システム工学科, 助手 (20232944)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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キーワード | 土質安定処理 / 建設泥土 / 電子顕微鏡 / X線回折分析 / 反応生成物 / 一軸圧縮試験 / フォールコーン試験 / フライアッシュ |
研究概要 |
近年、各種の現場から発生するへどろなどの超軟弱泥土は、強度が小さいために再利用が困難であり、また、有機物や有害物質を含有しているために運搬や固化処理などの取扱いが大きな問題となっている。 本研究は、このような建設泥土をセメント系固化材を用いて固化し、処理土のハンドリングの改善および有効利用の方途の開発を目的としている。また、強度増加を促進する産業廃棄物の固化助材としての有効性を検討するものである。 使用した固化材は普通セメントと地盤改良用の特殊セメントである。また、製紙焼却灰、コンクリート微粉末、フライアッシュおよびベントナイトを固化助材として用いて改良効果を検討した。 (1)処理土の強度発現は対象土の物理・化学的性質をはじめ、固化材の種類・添加率、処理土中の水分量と固化助材の硬化活性に応じて決定される。 (2)対象土の含水比に応じて処理土の強度の相対的な大きさが決定され、含水比が30%程度の粘性土はセメント含有量が3%以上であれば下層路盤に使用が可能である。また、含水比が約140%の汚泥は普通セメント12%の添加で運搬可能な強度0.1MPaを達成することができる。そして、処理土の強度増加に貢献する硬化反応生成物はCSH系反応物とエトリンガイトである。 (3)特殊セメントは普通セメントに比べ、固化効果がよい。特に、対象土が高含水比および有機物含有量の多い場合に顕著である。 (4)コンクリート微粉末、製紙焼却灰、ベントナイトおよびフライアッシュはそれぞれ特徴は異なるが固化助材として有効である。特に、フライアッシュは有機物含有量の多いへどろや高含水比の廃泥に対する固化助材として有効である。 (6)固化助材は処理土の目標強度を達成するためのセメント添加率が節約でき、また養生日数が短縮できる。そしてフォールコーン試験により自立できない低強度の処理土の強度が測定可能となり、固化処理土の品質管理に適用できる。
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