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1994 年度 実績報告書

森林帯による濁質捕捉の強化法に関する水工学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05555143
研究機関東京工業大学

研究代表者

池田 駿介  東京工業大学, 工学部, 教授 (60016590)

研究分担者 白井 彰  日本林業試験協会, 調査研究部, 次長
八木 宏  東京工業大学, 工学部, 講師 (80201820)
泉 典洋  東京工業大学, 工学部, 助手 (10260530)
キーワード森林土壌 / 濁水 / 水質浄化 / 落葉層 / 濁質捕捉率 / 浸透 / 水環境 / 不飽和透水係水
研究概要

平成6年度は現地において詳細な観測・調査を行い,平成5年度に行われた実験・数値解析の結果との比較検討を行った.また濁質発生の一要因となっている,湧水侵食によって斜面上に形成されるガリに関する実験及び解析を行い,その形成メカニズムを明らかにした.これによって以下の諸点が明らかとなった.
(1)森林率とその流域の河川の土砂濃度の関係を現地調査し,森林率が0%では,濃度が1000-5000ppmに達するのに対し,森林率が20%であれば100ppm程度となることが明らかとなった.森林率が100%では,10ppm以下であった.
(2)土砂濃度とリン濃度の相関は非常に高く,濁質を捕捉することによって栄養塩類も除去できることが分かった.
(3)一方,風による土砂移動を森林帯が防止する効果を数理モデル並びに風洞実験により定量化した.
(4)現地においてモデル流域を設定し,濁水流入実験を行った.その結果,水道(みずみち)が出来ないように均等に流入させることが重要であることが分かった.
(5)斜面からの地下水浸出によって,ガリが発生する機構を安定解析により求め,実験により確かめた.その結果,卓越波長が存在することが明らかとなり,理論予測される波長は,実験結果と概ね一致した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 白井彰: "水源地森林機能に関する研究" 水源地森林機能研究会. (1994)

  • [文献書誌] 池田駿介: "森林土壌が有する水質浄化機能" 化学工学. 45. 77-80 (1994)

  • [文献書誌] 白井彰: "水源地森林機能に関する研究" 水源地森林機能研究会. (1995)

  • [文献書誌] 軽部裕・泉典洋: "地下水の湧出による斜面の侵食について" 土木学会第49回年次学術講演会講演概要集第2部(A). 49. 574-575 (1994)

  • [文献書誌] 池田駿介(分担): "森林における自然浄化機能の強化策(自然の浄化機構の強化と制御、楠田哲也編著)" 技報堂出版株式会社, 242 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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