研究分担者 |
小林 幸一 (社)セメント協会研究所, セメント研究部, セメント研究課研究員
細谷 俊夫 (社)セメント協会研究所, セメント研究部, セメント研究課長代理
加藤 修 (社)セメント協会研究所, セメント研究部, 所長代理兼部長
野口 貴文 東京大学, 工学部, 助手 (80208321)
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研究概要 |
1.粒度調整と鉱物組成調整セメントの開発および性能評価 普通ポルトランドセメント,低発熱ポルトランドセメント,普通ポルトランドセメントの粗粉,フライアッシュ,高炉スラグ微粉末,重質炭酸カルシウム,シリカフュームおよびフライアッシュ起源微粉末を用い,適宜組み合わせて,粒度および鉱物組成を調整した数種類のセメントについて,セメントペーストでの流動性,凝結特性,水和収縮特性,水和熱発現性,強度発現特性,乾燥収縮特性に関して実験を実施した結果,粒子の荒いセメント20%,通常のセメント50%,活性度の高い微粉末30%(高炉スラグ微粉末20%,シリカフューム10%など)の粉体構成で,高強度・高流動・高耐久なセメントペーストが得られることが明らかとなった。 2.粒度・鉱物組成調整セメントを用いたコンクリートの実用化研究 粒度・鉱物組成を調整したセメント数種類を用いてコンクリート供試体を作製し,流動性,間隙通過性,強度発現性,乾燥収縮,中性化抵抗性,凍結融解抵抗性などを実験により調べた。その結果,上記セメントペーストに対する検討で選定した粒子構成のセメントを用いた場合に,流動性・硬化初期性状(凝結・力学特性)に優れたコンクリートが得られることが明らかとなったが,長期性状(長期強度・乾燥収縮・中性化抵抗性・凍結融解抵抗性)については,試験の開始が遅延したため,現在試験継続中であり,来年度半ばに結果が得られる予定である。
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