研究課題/領域番号 |
05555160
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
落藤 澄 北海道大学, 工学部, 教授 (50001152)
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研究分担者 |
長野 克則 北海道大学, 工学部, 助手 (80208032)
井上 馨 北海道大学, 医学部, 講師 (80133718)
横山 真太郎 北海道大学, 工学部, 助教授 (90002279)
窪田 英樹 室蘭工業大学, 教授 (90002930)
栗原 堅三 北海道大学, 薬学部, 教授 (00016114)
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キーワード | 嗅覚受容構造 / 合成二分子膜センサー / 嗅覚知覚構造 / ニューラルネット / 臭気強度 / 快不快性 / 認容性 / 室内臭気評価システム |
研究概要 |
本研究の目的は、生体でのニオイの受容構造に着目してつくられた合成二分子膜センサーと嗅覚の知覚構造に類似したニューラルネットにより新しい室内臭気評価システムを開発することにある。本年度初期の合成二分子膜センサーを評価に用いるにあたって、基本特性を明らかにするため、水蒸気を含む5種類8条件の無臭気体を用いて検討を行った。その結果、1)一般に無臭気体に対するセンサーの応答は低いが、相対的に高い応答を示すものも存在する。2)センサーに対する日常生活の空気の組成変動の影響は無視しうる。3)センサーは水蒸気に対して高い応答性を示した。4)湿度に対するセンサーの応答は、2次曲線で近似が可能である。5)この曲線を用い、水蒸気のセンサー指示値の補正が可能であり、かつその必要性が認められた。 後期には、室内臭気評価システムの実現に向けて、15種の合成二分子膜センサーを用いて、28種の主要ニオイ物質への反応実験を行った。また、主観評価実験を行い、結果をニューラルネットで学習させた。その結果、1)28種のニオイ物質を用いた総計84の反応実験を行い、15種のセンサー膜の反応パターンを明らかにした。2)得られたデータに対し主成分分析を行い、15種のセンサーを6種に集約できることを示した。3)一般室内空気を対象とした12回の主観評価実験を行った。4)その結果を用いてニューラルネットに学習させた結果、臭気強度、快不快性および認容性予測のための結合荷重強度表を得た。
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