研究課題/領域番号 |
05555168
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
福長 脩 東京工業大学, 工学部, 教授 (20199251)
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研究分担者 |
大橋 直樹 東京工業大学, 工学部, 助手 (60251617)
神崎 正美 東京工業大学, 工学部, 助手 (90234153)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1995
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キーワード | 圧力効果 / ミクロコンポジット材料 / マクロコンポジット材料 / 銅系超電導酸化物 / ダイヤモンド分散コンポジット材料 / 炭化チタン分散ダイヤモンド |
研究概要 |
本研究は高圧力下で物質はミクロマクロレベルで特異な性質を示すことに注目し、それを利用したコンポジット材料接合材料を開発することが目的である。ここでいうコンポジット材料は従来のものよりも拡張された概念であって、たとえば常圧では水は水酸化物から比較的低温度で脱離して酸化物と水蒸気に分離するが、高圧ではこの分解温度は非常に高温度になり、ある場合は水酸化物のまま溶融する。これは水を多量に含むミクロ非晶質コンポジット材料とも考えられる。ダイヤモンド高温高圧で安定な物質で常圧では1200℃で黒鉛に変換するが、6GPaでは1600℃まで安定であるから、ダイヤモンドを含むマイクロコンポジット材料が合成できる。立方晶BNを用いても同様のコンポジット材料が合成できる。 本研究で扱ったミクロコンポジット材料の例は銅を含むペロブスカイト類似酸化物等であり、このうちのいくつかの化合物は常圧と高圧で構造が異なり、しかも高圧で且つミクロコンポジット材料を構成する成分(この場合は酸素)を高圧下で注入することによって特徴的な物性この場合超電導が実現する。本研究ではSr-Cu-O系、La-Sr-Cu-O系に属する酸化物系列について高圧相が合成できる圧力-温度-組成の関係を明らかにしてかつそれに対するコンポジット化成分の注入効果について検討した。 マクロコンポジット材料としてはダイヤモンドあるいは立方晶BN分散焼結体について試作研究を行い、ある部分では実用的な切削材料としての評価まで進めた。また、新規に注目すべきマクロコンポジット材料として微粒TiC粒子を分散させたダイヤモンドを試作した。 以上を総括して、ミクロおよびマクロコンポジット材料を圧力効果を利用して試作した。この結果から、圧力はこのようなコンポジット材料材料を合成する有力な手段であることが明らかとなった。
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