研究課題/領域番号 |
05555171
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
山中 昭司 広島大学, 工学部, 教授 (90081314)
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研究分担者 |
大橋 正夫 広島大学, 工学部, 助手 (80160597)
塩谷 優 広島大学, 工学部, 教授 (80002137)
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キーワード | 多孔体 / ミクロポア / 分子認識機能 / 粘土層間架橋体 / 吸着 |
研究概要 |
[研究目的] 分子をその形状と化学親和力によって認識し、吸着・変換・分離の高い機能を有するミクロ多孔性結晶(ミクロポーラスクリスタル)の設計と応用開発。 [研究成果の概要] 1。粘土ケイ酸塩層間の酸化物ゾル粒子による架橋と細孔制御 モンモリロナイトのケイ酸塩層間を粒子径を調整したSiO_2-TiO_2ゾル粒子で架橋し、層間に形成される細孔の制御を試みた。その結果、層間距離と細孔容積は合成条件によって調節できるが、細孔径や分子認識機能はあまり影響を受けないことが分かった。 2。層間架橋多孔体の吸着特性 分子のサイズ、形状および極性が異なる各種溶媒蒸気の吸着測定を行ない、架橋多孔体の分子識別機能の評価を行なった。架橋体は疎水的であり、水の吸着速度はトルエンに対して1ケタ以上の遅くなることを明らかにした。 3。吸着分子をプローブとする細孔構造の精密解析 層間架橋体に吸着した^<129>XeのNMR測定を行ない、細孔の構造解析を試みた。その結果、NMR吸収の化学シフト値と拡りより、細孔径は約9Aと推定されるが、ゼオライトに比較して、細孔径が広い分布を持つことが分かった。 4。架橋多孔体膜の作成 薄い多孔体膜の作成に成功した。セラミックフィルターへの応用の可能性について検討する計画である。
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