研究概要 |
前年度に本研究によって設置された大型DCアークプラズマ材料製造装置(モニター用分光器付)によって、以下の小実験を順次遂行し、プラズマ反応を利用した高機能材料の工業化製造条件の確立や接合性・表面改質性の工場確立が計られた。 なお、本研究における主要設備の調整が遅延しているので、研究計画の内容に変更はないが、当初の研究計画スケジュールの一部は本年度末から数カ月以内に終了見込みである。に繰り越される。 1活性ラディカルイオン種の空間分布検出・表示とダイヤモンド生成プラズマ条件の確立(桑原秀行、高田潤) C,C_2,CH,CH_2,CH_3,CH^<3+>等のような活性ラディカルイオン種の検出を、モノクロメーターの特定波長への拘束ステップスキャン制御と特定波長信号の走査型輝度変調装置によって空間分布表示し、ダイヤモンドの生成に対するプラズマ条件(電流、電圧、ガス組成・流量、基板温度等)の確立が行われた。(研究発表1、5項参照) 2微細多結晶ダイヤモンド塊の生成機構の解明と最適生成条件の確立(冨井洋一、高田潤、桑原秀行、加藤周一郎) 前年度のの成果に基ずき、DCアークプラズマ特有の高エネルギー密度を利用した、微細多結晶ダイヤモンド塊の工 業化製造のための最適生成条件を確立する。同時に活性ラディカルイオン種の空間分布データーから、C,C2,CH,CH2,CH3,CH3+等のイオン間およびイオン-基板間反応を明らかにし、微細多結晶ダイヤモンド塊の生成機構の解明が計られた。(研究発表1、5項参照) 3プラズマ反応を利用した高機能物質の創製及び接合性・表面改質性の工場(高田潤、吉田起国、桑原秀行) 高エネルギーのDCアーク、プラズマに溶射を混成させ、ダイヤモンド以外の他の物質の合成と粉末材やセラミックス焼結材へのコーティング複合化を行う。また、この混成プラズマイオンを利用した炭化、窒素、酸化を行い、表面改質により従来の材料の高機能材料化を計る。さらに、この生成物質の高機能性と近年注目されつつあるパーコレーション効果の関係が明らかにされた。(研究発表2、3、4、6項参照)
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