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1995 年度 実績報告書

強度の圧縮加工を利用した超層状合金組織の作成法

研究課題

研究課題/領域番号 05555190
研究機関京都大学

研究代表者

新宮 秀夫  京都大学, 工学研究科, 教授 (20026024)

研究分担者 石原 慶一  京都大学, 工学研究科, 助教授 (30184550)
キーワードナノクリスタル / ナノ構造 / メカニカルアロイング / 層状組織 / 界面反応 / 超微細組織
研究概要

この研究は、金属の多層構造を圧縮加工の繰り返しプロセスによって、どこまで微細に作り得るかを実験的に調べる事を目的としている。先ず、相互に常温では溶け合わないAg-Cu系合金系について実験を行った結果を述べる。実験法は、AgおよびCuの約20ミクロン厚のフィルムを交互に約100枚重ね、これを1回につき約1/2の厚さに圧縮加工する操作を最大20回繰り返した。その結果層間隔が、約50nmのAg-Cuの積層構造が作成された。又、フィルムでは無く、粉体のAgとCuの混合したものを200回繰り返しプレスする実験を行ったところ、AgとCuとの相互の拡散が進み、非平衡のAg-Cu固溶合金の形成することが明らかとなった。このような繰り返し変形による積層構造作成の手法を、ガラスと金属の2層構造材料に応用した例を次に述べる。すなわち、約100ミクロンのソーダガラス板にAuを約20nmスパッタリングにより堆積してこれを約100〜200枚重ね、約700℃の炉中にて圧縮して約1/20の厚さに変形した。これを再び繰り返して、約10〜1μmの間隔でAu膜を有するガラス積層体を作成することが出来た。Au金属は炉中で球形(直径数10ナノメートル)のコロイド状態で平面的に分散しており、Au粒子による光の散乱が面上で生じ、レーザー光をこの膜面に平行に入射することにより光の回折現象が観測され、バルクの光回折格子であることが確かめられた。又光の偏質の積層、混合の過程をカオスの理論に基づく解析が行われ、繰り返しプロセスの有効性の原理が示された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] P. H. Shingu: "Atomic Scale Laminated Alloy Structures Produced by Repeated Pressing" Proceeding of 1993 Powder Metallurgy World Congress. 86-89 (1993)

  • [文献書誌] P. H. Shingu: "Mechanical Alloying and Chaos" Materials Science Forum.179-181. 5-10 (1995)

  • [文献書誌] P. H. Shingu: "Optical Artificial Lattice Produced by Mechanical Alloying" Matorials Science Forum. 179-181. 383-388 (1995)

  • [文献書誌] P. H. Shingu: "Non-equilibrium. Materials by Mechanical Alloyings" Materials Transactions JIM. 36. 96-101 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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