研究概要 |
(1)シミュレーション試験装置の作成状況 5成分(Ar、CO、CO_2、H_2、H_2O)精密流量制御装置が出来上がり、既存のシミュレーション装置に組み込む作業を残すのみとなった。また、高精度の四重極質量分析計(AQA-200)は、他の予算で購入したため、その分析計を他の実験と共用出来るように、ガス配管系の組み変えを行った。 (2)シミュレーションプログラムの開発状況 実験装置の作成と並行して、シミュレーションプログラムの開発を行ってきた。シミュレーションプログラムでは、(a)実験装置制御部、(b)反応速度測定部、(c)高炉シミュレーション計算部、の三つの部分に大きくわかれる。これらのプログラムは、複雑なだけでなく、プログラムの容量も大きくなり、一台のコンピュータでは不可能である。(a),(b)の部分については、既存のPC-9801を用いて、プログラムの開発は、ほぼ終了している。(c)の部分については、膨大な計算を必要とし、さらにその結果を即座に実験条件にフィードバックしなければならない。そのため、新しくワークステーッション(HP715/33)を購入し、プログラムの開発を進めている。 また、反応モデルをシミュレーションプログラムに組み込み、コークスの反応性が変化した場合の、高炉内プロセス変数への影響について検討行い、現在論文にまとめているところである。ここでは、高炉の高性能化に対してコークスの反応性が大きなカギとなることを示した。
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