研究課題/領域番号 |
05555231
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
江頭 誠 長崎大学, 工学部, 教授 (60037934)
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研究分担者 |
松浦 吉展 フィガロ技研(株), 材料開発部, マネージャー
高尾 雄二 長崎大学, 海洋生産科学研究科, 助手 (20206709)
清水 康博 長崎大学, 工学部, 助教授 (20150518)
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キーワード | においセンサ / 半導体ガスセンサ / トリメチルアミン / ジメチルアミン / 貴金属増感剤 / ガス検知機構 |
研究概要 |
これまでに開発した半導体型ガスセンサ素子ジメチルアミン(DMA)ガス感度は,トリメチルアミン(TMA)ガス感度の1/3以下であった。しかしMgOを5mol%置換固溶したIn_2O_3粉末に通常よりは多い3.0wt%のPtを担持したセンサ材料(3.0Pt/In_2O_3-MgO(5mol%)を用いて、内部電極型の単層素子構造を採用することにより、作動温度300℃においてTMAガスよりもDMAガスに対して2倍程度高い感度(空気中被検ガス中の素子抵抗の比)を示すセンサを開発した。同じ素子でも300℃以外の作動温度、同じPtでも他の担持量、さらにPt以外のAuやPdの担持では、そのような高いDMAガス感度は得られなかった。この3.0Pt/In_2O_3-MgO(5mol%)素子が作動温度300℃で特異的に高いDMAガス感度を示す理由を明らかにするために、触媒化学的な検討を行った。その結果、特に3.0Pt/In_2O_3-MgO(5mol%)を用い、300℃近傍で作動させた場合に、DMA分子からエチレンイミンガスへの部分酸化が起こりやすいことを明らかにした。したがって、DMAからエチレンイミンの生成過程またはエチレンイミン自体の燃焼過程でセンサ材料表面の化学吸着酸素が多量に消費されるため、高いDMAガス感度を示すことがわかった。さらに、この内部電極型単層構造素子の表面にTiO_2を塗布して2層素子構造とし、DMAガスの反応性と拡散性を制御することにより、DMAガス感度を著しく増加できることを見いだした。
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