研究課題/領域番号 |
05555233
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研究機関 | 理化学研究所 |
研究代表者 |
吉良 爽 理化学研究所, 反応物理化学研究室, 主任研究員 (50087540)
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研究分担者 |
山下 宏一 理化学研究所, 反応物理化学研究室, 研究員 (90174672)
丑田 公規 理化学研究所, 反応物理化学研究室, 研究員 (60183018)
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キーワード | 化学発光 / ルミノール類 / 液体シンチレータ / 放射線測定 / 線量率測定 / 水溶液 / スーパーオキシド / エネルギー分析 |
研究概要 |
本年度は、前年度からの結果を踏まえ、水溶液シンチレータから発生するシンチレーションの検出器(光電子増倍管)を1個から3個に増やし、多方向から水シンチレータ容器を観測し、3つの光電子増倍管の信号の時間相関信号を解析するシステムを製作した。測定方法としては、3つの検出器から発生する信号のコインシデンスを捕らえる方法により、測定のタイミングトリガを発生させ、その信号に同期した3つの信号の総和を積算する方法で、主に積算した信号波形の時間変化の分析と信号の強度(波高)分析を行なうようになっている。また、プラスチックシンチレータを装着した市販のシンチレーションプローブを購入し、それからのパルス信号から発生させたタイミングを用いて同様の測定をする方法も可能なように改造を行なった。これは実際水溶液シンチレータ系から得られる信号のパルス幅は従来のシンチレーション発光に比べて極端に長いので、市販のアンプ系の時間帯域では不都合であったり、タイミングが遅すぎて測定のトリガタイミングを取るのには不都合である可能性があるからである。現在までのところ、化学発光にて生じる信号波形が遅く、しかもその形状を一定させることが難しい。これら2つの方法を用いて、有効な信号処理の方法を模索中である。アンプ系など自作の必要がある可能性もある。またさらに、ルミノール試薬の処方を変更し、できるだけ発光の短くなる処方を選ぶことを考えている。
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