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1993 年度 実績報告書

新規強誘電性液晶の設計・合成・評価

研究課題

研究課題/領域番号 05555238
研究機関東京工業大学

研究代表者

桧山 爲次郎  東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (90026295)

研究分担者 黒星 学  東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (30242316)
楠本 哲生  (財)相模中央化学研究所, 副主任研究員
竹原 貞夫  大日本インキ株式会社, 記録材料1グループ, 技師主任研究員
キーワード強誘電性液晶 / キラルドーパント / 含ケイ素液晶化合物 / 含フッ素液晶化合物
研究概要

新しい高速応答性液晶用キラルドーパントとしてβ-ヒドロキシケトン(1),1,3-ジオール(2),1,3-ジオキサン(3),1,3-ジオキサン-2-オン(4),およびフルオロアルキル置換フェニルピリミジン(5)を設計し,それぞれ合成した。これらを母体液晶に数%添加したものの液晶物性を検討した。2〜4のシン体を添加した場合,大きな自発分極(6〜34nC/cm^2)を示すとともに応答も速かった(〜100μs)。しかし,1や2〜4のアンチ体を添加すると,ほとんど自発分極を示さず,応答も非常に遅くなった。自発分極の大きさとキラルドーパントの構造との相関を,分子軌道計算をおこない検討した。その結果,以前からわれわれが提唱していたとおり,極性基の配向が揃ったときに大きな自発分極が生じることが分かった。こうしてキラルドーパントの設計指針が確立したので,コンピューターによる分子設計が合理的に行なえるようになった。一方,(3-フルオロアルキル)フェニルピリミジン5を添加したものは,自発分極は大きくないが,その割には速い応答を示した(<100μs)。フッ素を導入すると化合物の粘性が下がったため,応答が速くなったわけで,この設計指針は高速応答実現に有効であることが分かった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] T.Kusumoto: "Synthesis and Electro-Optical Properties of 3-Fluoroalkyl-Substituted Phenylpyrimidines as Chiral Dopants for Ferroelectric Liquid Crystals" Chemistry Letters. 1243-1246 (1993)

  • [文献書誌] T.Kusumoto: "Synthesis and Properties of Optically Active 1,3-Diols and Their Derivatives as Chiral Doants for Ferroelectric Liquid Crystals" Liquid Crystal. 14. 727-732 (1993)

  • [文献書誌] T.Fujita: "Second-Harmonic Generation in Antiferroelectric Liquid Crystals" Jpn.J.Appl.Phys.32. 4589-4593 (1993)

  • [文献書誌] 楠本哲生: "フッ素を極性基に持つ強誘電性液晶" 染料と薬品. 39. 6-18 (1994)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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