研究課題/領域番号 |
05555243
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
西出 宏之 早稲田大学, 理工学部, 教授 (90120930)
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研究分担者 |
金子 隆司 早稲田大学, 理工学部, 学振特別研究員
鈴木 隆之 早稲田大学, 理工学部, 助手 (20257215)
武岡 真司 早稲田大学, 理工学部, 専任講師 (20222094)
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キーワード | 空気電池 / 高分子膜 / 酸素透過 / 促進輸送 / 電流電圧特性 / 一次電池 |
研究概要 |
空気電池に組み込む酸素選択透過膜としてポルフィリン錯体担持膜を新しく合成し、一次電池としての電池特性を試験、高エネルギー密度で環境保全型の一次電池として開発するための要件を順次明らかにした。 (1)高いビニルイミダゾール含量を有するメタクリレートやフルオロメタクリレートの共重合体に、高密度のポルフィリンを担持した高分子膜を作成できた。電顕などより均一な膜ミクロ構造を確認した。 (2)高濃度ポリフィリン担持高分子膜(20wt%)における酵素、窒素、水蒸気の透過実験より、高効率な酸素の透過促進を実証した。例えば(酸素/窒素)透過選択比で20以上。 (3)基体収着量経時測定装置を既設の収着量測定装置に付設して、非定常時間分解により収着透過挙動を数式解析し、シミュレーションとあわせ酸素分子の拡散定数をin situ評価した。 (4)カーボン電極の片面に膜を設置、他方に電解液を接触させたセルを改良して組み立てた。この半電池セルにポルフィリン担持高分子膜を装着し、連続放電特性、分極特性、貯蔵特性などの成績をとりまとめ、高分子種、錯体濃度、膜圧などの因子で分類した。 さらに空気電池として試作するためには、水蒸気バリヤ-性などの要件を満足する必要があり、これらの点を比較整理する作業にも次年度は踏み込む計画である。
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