既に本申請者らは、分子内にアリルオキシ基とアミノ基を有する最も基本的なフルオラン系色素を合成し、この化合物において、加熱時クライゼン転位に続く開環発色が進行すること、並びに、ポリマーフィルム中でのこの単分子感熱発色色素の試験的な材料化に成功した(図1)。以下に今年度の具体的な成果を述べる。 1.カラーバリエーションのための分子設計を行った。 2.設計された分子の合成ルートを確立した。 3.合成ルートを大量合成に向けて改良した。 4.単分子感熱発色色素(発色後)のX線結晶構造解析に成功した。 5.種々の色調をもつ単分子感熱発色色素のスペクトル特性等、その機能を評価した。
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