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1995 年度 実績報告書

エチレンアイオノマーを用いた酸素分子の選択的吸着・透過分離膜の試作と工業的応用

研究課題

研究課題/領域番号 05555254
研究機関岐阜大学

研究代表者

矢野 紳一  岐阜大学, 工学部, 教授 (70021607)

研究分担者 只野 憲二  岐阜医療技術短大, 助教授 (30163471)
原 久朗  三井, デュポンポリケミカル(株)・テクニカルセンター, 研究員
舘野 均  三井, デュポンポリケミカル(株)・テクニカルセンター, 主任研究員
轡 義和  三井, デュポンポリケミカル(株)・テクニカルセンター, グループリーダー
平沢 栄作  三井, デュポンポリケミカル(株)・テクニカルセンター, 所長
キーワードエチレン-メタクリル酸共重合体 / アイオノマー / 酸素吸着 / 紫外可視スペクトル / IRスペクトル / 酸素透過性
研究概要

エチレン-メタクリル酸(5.4mol%)(EMAA)共重合体のMn(II)-有機アミン[1.3-ビス(アミノメチル)シクロヘキサノン、BAC]錯塩について酸素吸着特性を超精密天秤及びUVスペクトルにより行った。酸素分子の収着は初期段階ではHenryの法則に従い、吸収係数は5〜6×10^4cm^3(STP)cm^2(polymar)・cmHgであった。また、Ar、N_2等の分子は吸着しないことを確かめた。このように本試料は選択的酸素分子収着が存在することを確認した。次に酸素分子吸着によるクロミズムをUVスペクトルにより調べた。酸素分子吸着と共に、試料は無色から褐色さらに黒褐色に変化した。この色変化をUVスペクトルにより定量的に検討した。その結果、本試料は感度が高い酸素分子吸着に伴うクロミズムを示すことを見出した。他の有機アミンを用いたMn(II)-有機アミン錯塩アイオノマーについても有機アミンの化学構造と錯塩の安定性、酸素分子吸着の安定性と色変化などを検討した。BACは錯塩の安定性及び高い酸素分子吸着能をもつMn(II)-有機アミン錯塩を作る有機アミンであることを見出した。次にMn(II)-BAC錯塩アイオノマーによる酸素分子センサーの試作を行った。具体的にはペレット、及び単層あるいは多層フィルムを作成し、実験を行った。特に食品その他の包装フィルム中あるいは包装内の酸素分子の存在に対する酸素センサーとしての試作実験を行った。その結果、この試料が食品その他の保存状態を酸素分子の存在濃度より、視覚的に(酸素分子吸着による無色から黒褐色への色変化により)検索できる有用な酸素センサーであることを見出した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] H.Tachino,et al.: "Water absorption effects on the thermal transition and stiffness of ethylene ionomers" J. Appl. Polym. Sci.55. 131-138 (1995)

  • [文献書誌] J.Yamauchi,et al.: "Temperature dependent C^<2+->Cu^<2+> paired structure in ethylene/metha-crylic acid copolymer neutralized with Cu(II)." Makromol. Chem.196. 3825-3831 (1995)

  • [文献書誌] J.Yamauchi,et al.: "A spin-probing study of non-magnetic ionomers, Cu^<2+>-containing polyethylene/methacrylic acid-copolymer neutralized with Zn^<2+>" Makromol. Chem.196. 3919-3927 (1995)

  • [文献書誌] S.Kutzumizu,et al.: "Structure and properties of the neodymium(III)salts of poly(ehtylene-co-methacrylic acid)" Polymer J.(印刷中).

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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