研究課題/領域番号 |
05555257
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研究機関 | 東京工業高等専門学校 |
研究代表者 |
三谷 知世 東京工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (40157532)
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研究分担者 |
井出 正美 日本ポリウレタン工業(株), 総合技術研究所, 研究員
金谷 紘二 日本ポリウレタン工業(株), 総合技術研究所, 参与
石井 浩 東京工業高等専門学校, 物質工学科, 助教授 (10184467)
矢野 良子 東京工業高等専門学校, 工業化学科, 教授 (80015768)
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キーワード | ポリウレタンフォーム / 化学分解 / モノエタノールアミン / 再発泡 |
研究概要 |
ポリウレタンフォームをアルカノールアミンの一種であるモノエタノールアミン(MEA)により、170℃一定の条件下で分解し、原料物質であるポリエーテルポリオール及びジフェニルメタンジイソシアナ-ト由来の化合物が得られることを明らかにした。ジフェニルメタンジイソシアナ-ト由来の化合物は、GPC、HPLC及びNMR分解の結果、イソシアナ-ト部分がアミンになったジフェニルメタンジアミンであることがわかった。この化合物は、アミン(NH_2)のベンゼン環における結合位置によって、HPLC上では3〜4個のピークになって表れる。MEAによる分解物は2層を形成し、回収目的物質はすべて上層に含まれていた。そこで、上層のみをヘキサンにより抽出したところ、ポリエーテルポリオールは中層に重量割合で72%含まれ、分解終了時の68%から純度を上げることができた。この中層にバ-ジンポリオールを所定の割合で混ぜ、ジフェニルメタンジイソシアナ-トとともに再発砲させた。再生ポリオールの割合が30%までならば、バ-ジンポリ-ル100%と全く変わらぬ材質のフォームが得られることが明らかになった。 MEA分解物がジフェニルメタンジアミンであることは、ポリウレタンのモデル化合物の分解によって確認した。モデル化合物はジフェニルメタンジイソシアナ-トと2-(2-エトキシ)エタノールを反応させて合成したものである。再生ポリオールの割合が30%を越えると、ジフェニルメタンジイソシアナ-トとジフェニルメタンジアミンが反応して、フォームの生成を阻害するためと考えられる。
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