研究分担者 |
竹内 康郎 新明和工業(株)航空機事業部, 部長
福永 邦雄 大阪府立大学, 工学部, 教授 (60081296)
大須賀 公一 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (50191937)
柴田 浩 大阪府立大学, 工学部, 教授 (80094506)
泉田 啓 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (60206662)
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研究概要 |
トポロジカルな閉ループを持つドッキング機構の逆動力学計算に対して,平成5年度にラグランジュの方法により,ケインの方法やニュートン・オイラー法よりも計算効率に優れた定式を導いた.この定式をシミュレーション・プログラムにインプリメントし,正当性と有効性を検証した.また,ドッキング時の制御に用いるインピーダンス制御を,冗長系に対して拡張する方法を検討し,運動学に基づく制御法で一般に用いられる,サブタスクの考え方を応用した.第二サブタスクとして,一般化座標の速度ノルム最小化を与えることにより,閉ループ系を内部安定にできることを数値シミュレーションにより示したが,安定性の証明は今後の課題である.また,ドッキングは非常に速い現象を伴うので,離散時間制御で実現されるインピーダンス制御のみでドッキング時の衝撃を抑制できるとは限らない.そこで,可変形状トラス(VGT)の冗長性を利用することにより,ドッキング時の衝撃を減少させることを検討した.要求されるエンドエフェクタの位置・姿勢に対して,仮想質量最小化という規範に基づいて姿勢を決定することにより,ドッキング時の衝撃を小さくできることが示された. 実験装置の設計を行い,6本の可変長部材を持つ二次元VGTモデルを製作している.ターゲット衛星の位置・姿勢の計測を行うために,ステレオカメラ,汎用画像処理装置,および,並列計算機からなるハードウェアシステムを構築した.ターゲット衛星の位置・姿勢の計測値に基づいてエンドエフェクタを制御するために,実時間の位置・姿勢計測システムを開発した.このシステムは,将来にドッキングシステムに要求されるであろう,画像認識にも対応できる.
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