1.通気抵抗測定実験のための小型の水平坑道模型および立坑模型を作成した。 2.模型坑道を流れる風量を種々変化させ、風量と坑道両端の圧力差の関係を測定した。 3.風量と圧力差の関係を2次曲線で近似し、その係数から通気抵抗を求めた。 4.同様の測定を、模型坑道を傾斜させて行い、同様に通気抵抗を正しく求めることができることを確かめた。 上記の実験を通して、本方法による通気抵抗の測定システム・手順等をほぼ確立できた。 5.実際の鉱山の坑道における通気抵抗測定として、資源環境技術総合研究所九州センターの試験坑道において、パラシュートを使用して風量を変化させ、風量と坑道両端の圧力差の関係を測定し、本測定方法により通気抵抗を求めた。 6.鹿児島県菱刈町、住友金属菱刈鉱業所において同様の実験を行い、水平坑道および立坑の通気抵抗を求めた。 以上の実測から坑道両端の圧力差を高精度で測定すれば、本方法による通気抵抗測定が可能であり、通気や圧力測定用チューブ内の空気の密度、高度差のデータが不要となること、信頼性の高い通気抵抗を得ることができることが確認された。
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