研究概要 |
地下空間の通気模型として、立坑(長さ1m,直径190mmの円形断面)とその地表部(屋根)ならびに立坑底部につながる水平坑道(矩形断面)の模型を作成し、次の実験を行った。 1.屋根の形状を4種類作成し、それぞれの場合について風量と圧力損失の関係を測定し、通気抵抗を求めた。 2.立坑底部の形状を4種類作成し、それぞれの場合ならびに案内羽根を設けた場合について、同様に風量と圧力損失の関係を測定し、通気抵抗を求めた。 上記の実験から以下のことが明らかになった。 1.立坑の地表部に屋根がある場合、その形状が異なれば通気抵抗も異なり、抵抗は1255〜1915(Ns^2/m^8)程度まで変化した。形状を工夫すれば屋根がない場合とほとんど同じ通気抵抗を示す屋根が可能であることがわかった。 2.立坑底部の形状を変化させた場合、抵抗は556〜1114(Ns^2/m^8)程度まで変化した。立坑の坑底部分に接続する坑道の床面を同じ高さにした場合、坑底の1/4、2/4、3/4を斜めにした場合は、何もしない場合より抵抗が小さくなったが、全体を斜めにした場合はかえって抵抗が大きくなった。また案内羽をつけるとさらに抵抗が小さくなり明らかに効果的である。
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