研究課題/領域番号 |
05556001
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
三上 哲夫 北海道大学, 農学部, 教授 (50133715)
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研究分担者 |
高牟禮 逸朗 北海道大学, 農学部, 助手 (90179557)
内藤 哲 北海道大学, 農学部, 教授 (20164105)
谷田 昌稔 北海道グリーンバイオ研究所, 研究部長
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キーワード | テンサイ / 形質転換 / アグロバクテリウム / Tiプラスミド / 葉片培養系 / PCR / ハイグロマイシン抵抗性 / プロテアーゼインヒビター |
研究概要 |
有用遺伝子を植物へ計画的に導入してトランスジェニック植物を作る操作は、植物育種の中心技術である。しかし、テンサイにおける形質転換は未だに普遍的技術とはなっていない。本研究の目的は、申請者らの開発した葉片培養系を利用して、効率的且つ普遍的なテンサイ形質転換システムを確立し、テンサイの分子・細胞育種技術として定着させることにある。 これまで、テンサイの葉片培養系を用いてアグロバクテリウムによる形質転換を試みてきた。ベクターには選抜マーカーとしてハングロマイシン抵抗性遺伝子、レポーター遺伝子としてGUS遺伝子が組込まれている。25個の外植片から8個のハングロマイシン抵抗性シュートが選抜された。これらの抵抗性シュートのうち6個のシュートにおいては、GUS活性が認められたので、さらにDNA解析を試みた。 植物染色体へのT-DNAの組込みが成功していれば、挿入ベクター配列を鋳型にして、GUS遺伝子領域がPCRにより増幅されるはずである。ハイグロマイシン抵抗性シュートより抽出したDNAについてはその全てにおいて、期待されるPCR産物が見出された。またゲノミックサザンハイブリダイゼーションにより、GUS遺伝子がテンサイハプロイドゲノム当たり1〜3コピー存在することが示された。なお、組込まれたGUS遺伝子のコピー数は抵抗性シュートにより異なっている。 病虫害抵抗性遺伝子として有望なプロテアーゼインヒビター遺伝子については、Tiプラスミドへの連結が完了し、形質転換実験を進めている。
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