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1994 年度 実績報告書

ビワのひび割れ果の発生防止に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05556005
研究機関筑波大学

研究代表者

岩堀 修一  筑波大学, 農林学系, 教授 (00012055)

研究分担者 時任 俊広  鹿児島県農業試験場, 大島支場, 室長
富永 茂人  鹿児島大学, 農学部, 助教授 (90164029)
キーワードビワ / ひび果 / 屋根掛栽培 / 早期収穫
研究概要

ひび割れ果の発生しやすい奄美大島産と発生しない垂水産のビワの果実発育に伴う果肉細胞の肥大について調べた。奄美大島産ビワの方が皮層の細胞が大きく、その細胞壁はより発達しているようであった。しかし皮層細胞そのものの硬度は垂水産ビワの方が高いようであった。一方表皮細胞の大きさには産地の違いは認められなかった。奄美大島産ビワは皮層細胞の肥大が盛んなため表皮細胞への圧力が高まり、表皮細胞が縦に裂けてひび割れが発生するものと考えられた。
奄美大島産ビワでひび果と健全果の果実成分を比較すると、ひび果は健全果に比べてブドウ糖、果糖ともに著しく少なかった。ショ糖はいくぶん多かった。糖成分の違いとひび果発生の関係を調べる必要がある。
現地圃場調査でひび果発生の多い園と少ない園を比べると、少ない園では総体的に肥培管理、排水対策、除草、病害虫防除などの栽培管理がよかった。
成熟期の土壌水分の急激な変化を抑えるため開花初期から収穫期まで屋根掛け栽培を行い、土壌のpFが2.0を超えた時に灌水を行った。露地栽培と比べて屋根掛け栽培の方がひび果発生率は低く、特にひびの程度が少なかった。屋根掛け栽培の方が果実が小さく、これは土壌の乾燥のためと思われた。
開花時期別の果実のひび果発生の程度をみると、ひび果の発生は開花の早晩にはよらなかった。しかし開花の遅い花よりの果実ほど種子重が大きく、1果平均重も大きくなって商品化率が増加した。果実袋の種類、袋内の乾湿の程度、果実へのカルシウム剤の施用はひび果発生には影響しなかった。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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