研究分担者 |
安谷屋 信一 琉球大学, 農学部, 助教授 (20128466)
長村 智司 奈良県農業試験場, 総括研究員
寺林 敏 京都府立大学, 農学部, 講師 (70155472)
大井 美知男 信州大学, 農学部, 助教授 (80167296)
桝田 正治 岡山大学, 農学部, 教授 (90026617)
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研究概要 |
「新素材・新システム利用による生産の場の拡大」では,洋種クモマグサ,オランダヒメフウロの容器内開花の条件を明らかにし,ボトルフラワーの企業ベースでの生産の可能性が明らかになった。つぎに,逆浸透膜を利用した膜耕法で,レタス,ヒメコリウス,ミニトマト,ダイコンなどの幼苗期での栽培が可能になった.さらに膜耕法で培養液の浸透圧を高めることにより,植物体に障害を与えることなく,徒長を抑制できることを明らかにした.この結果は室内の鉢物花卉の観賞期間延長に役立つものである. 「環境・エネルギーの有効利用による生産叔母の拡大」では,アルストロメリアの生態反応を明らかにし,これらの結果をもとに,地中冷却栽培法を用いて秋季に高品質の切り花を生産する技術を確立した.つぎにワサビの発芽条件を詳細に検討した.これらの結果をもとに,生産地でのセル成型トレイ育苗法を確立し,苗を特定の場所で集中して大量生産することが可能になった.これまで育苗ハウスが点在し,景観が損なわれていたが,苗の集中大量生産により育苗ハウス群が激減し,環境保全に役立つことが期待される. 「栽培工程の見直しによる生産の場の拡大」では,イチゴリレー苗生産方式による暖地での促成栽培が可能になった.北海道士幌町で育苗した苗を香川県下で促成栽培に用い,従来の夜冷育苗した苗を用いた場合と同程度の収量が認められた.これらの結果をもとにしたイチゴリレー苗生産方式は生産者に普及しつつある. 「新作型の開発による生産の場の拡大」では、ワケギ16品種を用いて沖縄県の夏秋期における作型に適する品種‘宮崎'を選定した.60%しゃ光処理と反射マルチを用いることにより,夏秋期にも高品質のワケギの生産が可能であることを明らかにした. 本年度は,研究成果とりまとめの最終年度であることから,得られた結果の複合化を行う目的として8月および12月に検討会を開催した.ここでの論議をもとにした成果の印刷物を刊行した.
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