研究課題/領域番号 |
05556022
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
湊 克之 北海道大学, 農学部・附属演習林, 講師 (20001505)
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研究分担者 |
寺井 明夫 小松ゼノア研究開発センター, 技監
由田 茂一 北海道立林業試験場, 研究員
平井 卓郎 北海道大学, 農学部, 教授 (20173205)
大里 正一 東京大学, 農学部・附属演習林, 教授 (30011935)
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キーワード | 林業機械 / ハーベスタ / 広葉樹 / 枝払ナイフ / 刃先角 / 切断荷重 |
研究概要 |
ハーベスタは、高性能で多工程な機能を有する伐出用林業機械である。しかし現在のところ広葉樹の枝払い機能があるハーベスタは開発されていない。一方北海道を中心に、地掻きによる天然更新補助作業を施した更新地ではカンバ類の二次林が成立し、間伐期に達している林分が多い。このような二次林の間伐を進めるためにもカンバ類の枝払いが可能なハーベスタの開発が望まれている。 広葉樹枝払い可能なハーベスタの開発の第一段階として、既存のハーベスタの枝払いナイフを改良して対応することにした。即ち、刃先形状と刃先角の異なったナイフを6種類製作し、どの形状が有効かを切断荷重を基に検討した。 ナイフの形状は、タイプI=刃先角26°逃げ角0°、II=刃先角26°逃げ角0°刃先をさらに52°落とす、III=刃先角26°逃げ角0°刃先をさらに26°逆に落とす、IV=刃先角23°逃げ角3°、V=刃先角26°逃げ角3°、VI=刃先角26°逃げ角0°の種類とした。 切断に用いた樹種はシラカンバとダケカンバの2種類で、枝数は104本であった。枝払いに要した単位断面積あたりの荷重は1.0〜28.8kg/cm^2で平均は7.2kg/cm^2であった。またナイフの形状別では、単位切断面積あたりの切断荷重の平均では小さい方からIV<VI<I<V<II<IIIの順であった。また枝を逃さずに根元付近で切断できるのはIVやVが適していた。 以上から広葉樹の枝の切断のためのナイフの形状ではIVが優れていた。この結果から、平成6年度はタイプIVのナイフを中心にその耐久性や樹幹の曲がりにも追随できるフレキシブルな取付方法を試み、広葉樹の枝払いに最も適したナイフの形状と取付方法を明らかにする。
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